観葉植物の水やり頻度はどれくらいがいい?基本のやり方について
観葉植物を育てるうえで最も重要なお手入れと言われている水やり。
しかし「どのくらいの頻度で水やりをすれば元気に育てることができるのか」「土が乾いたらと書いてあるけど、具体的に週に何回あげたらいいのか」など疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、初めて観葉植物を買ったけれど水やりの頻度がわからないという方へ観葉植物の水やりの頻度と基礎について詳しくご紹介します。
是非最後まで読んでいただき、正しい水やりの頻度を身に着けて健康な観葉植物を育てましょう。
花言葉 | 夫婦愛 |
---|---|
初心者向き | 初心者にも育てやすい植物です |
日当たり | 日光を好みます。お部屋の中でも明るい場所で管理しましょう。 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 最低5℃程度 |
注意点 | 直射日光は葉焼けの原因になるので、日向に置く場合はレースカーテン越しがベター。寒さに強いわけではないので、冬は寒くなりすぎない場所に置くように注意しましょう。 乾燥するとハダニが湧くこともあるので、霧吹きは細目に。 |
関東圏の花屋で4年間フローリストとして勤務。フラワーアレンジメント、鉢物、観葉植物、胡蝶蘭などの取り扱いを学び、現在は自宅で生け花や観葉植物を楽しむ。要望に応じたお花のご提案と、渡す方へのイメージを大切にしています。趣味はカメラ、読書、お散歩など。好きはお花はカンガルーポーとトルコ桔梗。
目次
観葉植物の水やり頻度は季節によって変える
観葉植物の水やりは「週に1回必ずあげればよい」という具体的な決まりがなく、さまざまな環境や条件によって水やりの頻度が異なります。
お気に入りの観葉植物を枯らしたくない気持ちで、お水を毎日与えてしまって枯らしてしまう方も多くいらっしゃいます。
しかし基本的には「毎日お水をあげる必要はなく、土が乾いたらたっぷりとお水をあげる」ということを覚えておきましょう。
まずは観葉植物の状態をよく観察して、季節によって水やりの頻度を判断すると枯らしてしまう確率も低くなります。
それでは季節ごとの水やりの頻度と注意点を詳しくご説明していきます。
春<週に1回~2回>
徐々に気温があがり始める春は、観葉植物が成長していく季節です。冬は水を減らし気味にしますが、春からは徐々に水やりの回数を増やしていくのがよいでしょう。
目安としては週に1回~2回程度。土が乾くのが確認出来たら、午前中にたっぷりあげましょう。気温が上がり始める午後はできるだけあげないほうがベストです。
気温がおだやかな春と秋はそれほど水やりに神経質になる必要はないので、観葉植物の状況や土の乾き具合を観察しながら調整してください。
頻度 | 週に1回~2回 |
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時間帯 | 日が昇った午前中 |
ポイント | 季節の変わり目は様子を見ながら水を与える |
夏<週に2回~3回>
日差しが照りつける夏は、他の季節よりも水やりの頻度が多い季節です。目安としては週に2回~3回程度ですが、土の乾き具合は毎日チェックして水切れを起こさないようにしましょう。
特に日光がよく入るお部屋では観葉植物も元気に育つ一方で、土が乾きやすく、水切れを起こしやすいので注意が必要です。
また夏の水やりは気温の上がる前の朝か、夕方がおすすめです。気温の高いうちに水やりをすると、あげたお水が鉢の中で温まってしまい、根腐れを起こす原因にもなってしまいます。
少し早起きして午前9時ごろまでには水やりを済ませると、観葉植物も1日元気に過ごすことができます。
頻度 | 週に2回~3回 |
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時間帯 | 早朝か夕方の涼しい時間帯 |
ポイント | 暑い日が続くときは毎日チェック |
秋<週に1回~2回>
秋も春と同じくらいの週に1回~2回ほどの水やりをしましょう。徐々に気温が下がり、冬に近づいてきたら水やりを減らして冬に備えます。
夕方以降は冷えることも多いので午前中までに水やりをするとよいでしょう。
頻度 | 週に1回~2回 |
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時間帯 | 日が昇った午前中 |
ポイント | 寒くなってきたら徐々に水を減らす |
冬<月に1回~3回>
冬の観葉植物は休眠期間に入るため、水やりの頻度は月に1回~3回を目安にしましょう。
他の季節と比べ水やり頻度が少ない冬は、うっかり水やりを忘れてしまうこともあるので注意が必要です。
また常にエアコンを稼働させている暖かいお部屋や、乾燥しやすい環境は水やりと一緒に葉水を行うと良いでしょう。
冷たすぎる水を与えると根を痛める可能性もあるので、常温の水を与えるように心掛けましょう。
頻度 | 月に1回~3回 |
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時間帯 | 暖かい日中 |
ポイント | しっかりと土が乾いてから常温の水をあげる |
観葉植物の水不足を見極める2つのポイント
観葉植物が水を必要としているサインを覚えておくのも水やりの頻度の目安になるひとつのポイントです。
「土が乾いている」「葉っぱが垂れてきている」この2つの状況は水が不足しているサインですので、この状態を見逃さないことが重要です。
枯れている状態ではないので、観葉植物に変化が見られたら焦らず、お水をたっぷりとあげましょう。
ポイント1:土が乾いている
初めは土が乾いているという状態がわかりづらいと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、よく観察していくと徐々に乾いている感覚が掴めてきます。
土が白っぽくなっていたら乾燥しており、茶色い場合はまだ土が湿っています。
まずは実際に指で土を優しく触ってみましょう。サラサラとした状態になっていたら水やりのサイン。表面は乾いていても、中は湿っていることもあるので表面の土は少しどけて様子をみましょう。
初心者の方は土をしっかりとチェックしてからお水をあげるようにするだけで、水のあげすぎで枯らしてしまうことを防ぐことができます。
サボテンや多肉植物は葉に水分をためる機能があるので、水のあげすぎに注意が必要です。土が乾いてから、さらに2~3日経ってから水をあげるのがよいでしょう。
ポイント2:葉っぱや茎が垂れている
人間と同じように、水不足になると観葉植物にも様々なサインが現れます。
葉に元気がなくなってしまう前にお水を与えるのがベストですが、葉っぱがいつもより垂れていたり、乾燥してシワになっている場合は水分不足ですので、たっぷりのお水と葉水を行いましょう。
しばらくして水分を吸収すると、葉も元気を取り戻しシャキッと葉っぱがみずみずしくなります。
葉が垂れた状態がそのまま3日以上続くと、葉が徐々に黄色くなり枯れてしまう場合もあるので、普段からよく観察し観葉植物の状態を把握しておくと体調の悪さも見逃しません。
観葉植物の正しい水やりの基本とコツ
水やりの頻度がわかったところで、次に正しい水やりの方法についてご紹介します。間違った方法でお水をあげてしまうと、せっかくお水をあげても植物が弱ってしまうことも。
3つのポイントを押さえることで初心者の方でも簡単に水やりをマスターすることができます。よく観葉植物を枯らしてしまうという方も是非参考にしてみてください。
1度に与える水はたっぷりと
お水を与えるときは鉢の底から水が出てくるくらいのお水をまんべんなくあげるようにしましょう。
初めて観葉植物を育てる方がよくやってしまうお水のあげ方に、
- 少量の水をこまめに与えてしまう
- 一か所に集中して水を与えてしまう
という2点があります。
すると、表面の土が湿っただけで実際には根まで水が行き届いていなかったり、水がいきわたらない部分がでてきてしまいます。
鉢の大きさにもよりますが、目安としては5号鉢で約500cc以上の水をたっぷりとあげましょう。鉢の底からしっかり水が流れ出ることで、土の中の雑菌も流すことができます。
手で持ち運べる大きさの鉢はベランダや台所のシンクなどに移動してから水をあげると受け皿の必要もなく、たっぷりと水をあげることができます。
受け皿に出た水はしっかりと捨てる
次に重要なポイントは受け皿に残った水はしっかり捨てるということです。
ついつい忘れてしまいがちですが、溜まった水を放置したままにすると鉢の中の土が乾かず、根腐れを起こしてしまいます。
たっぷりとお水をあげたら、しばらくすると鉢底から水がでてきますのでしっかりと捨てましょう。
受け皿を動かせないような大きな観葉植物は、スポイトやスポンジを使用して水を吸い上げて乾燥させるのがおすすめです。
夏場の日中は水やりを避ける
気温が上がる夏場の水やりは他の季節より少し注意が必要です。日中を避け、気温が上がってくる前の朝9時前か、18時以降の涼しくなってくる時間帯にお水をあげましょう。
特に屋外に観葉植物を置いている場合は、夏場の日中にお水をあげると、鉢の中の水が温まり根にダメージを与えてしまうこともあります。
まずは日陰に移動させ、鉢を冷やしてからお水をあげましょう。夏はなるべく日陰の時間の多い場所に置いたり、真夏時期は室内に置くのがおすすめです。
観葉植物も人間と同じように水分不足でバテやすいので、いつもより土をよく観察して、水を多めにあげることを意識しましょう。
<夏場の水やりで気を付けたいポイント>
- 日中は避けて、涼しい時間帯に水やりを行う
- 屋外の場合は日陰に移動させてから行う
水やりと合わせて葉水を行う
水やりと合わせて是非行っていただきたいのが葉水です。葉水とは霧吹きなどで観葉植物の葉っぱに水分を与えること。
葉水をすると乾燥を防げるだけでなく、防虫効果や生長を促進させる効果もあります。
特にモンステラなど葉の大きい観葉植物は葉水を行うと、ツヤツヤのした葉っぱが印象的な素敵なインテリアになります。
葉水をしないと枯れるということはありませんが、気づいたときにしてあげるとより元気な株に育ちます。
水やりと同じく、夏は涼しい時間帯に、冬は比較的暖かい日中にするようにしましょう。冬場はお水を与える機会が少ない分、葉水という葉っぱに霧吹きでお水を与えることでより葉っぱがいきいきとした状態を保つことができます。
<葉水を行うメリット>
- 汚れ防止…知らず知らずのうちにホコリが溜まっていることも。葉水をしてから柔らかい布で拭いてあげることで葉の汚れを落とし、光合成を活発にさせる効果があります。
- 防虫防止…虫は乾燥した葉っぱを好みます。葉水をして乾燥を防ぐことで防虫効果が高まります。
- 乾燥防止…冬は特に乾燥する季節です。乾燥を和らげることで新芽の生長を助け、葉の変色を防ぐことができます。
観葉植物に水を与えすぎてしまったときの対処法
最初のうちは、ついついお世話をしたくなってしまってお水を与えすぎてしまう場合もあるかもしれません。
もし、葉が黄色や茶色になっていたら水のやりすぎのサインです。さらに進行すると根腐れを起こし枯れてしまうこともあります。
そうなる前にしっかりと対処することで復活する場合もありますので、焦らずにしっかりと土を乾かしてあげましょう。
水やりを控えて完全に乾かす
まずは風通しの良い場所に移動させて、土を完全に乾かしましょう。
一度乾いたら、すぐにお水は与えず2~3日おいてから通常の水やりに戻ります。
丈夫な観葉植物でしたらこれだけでも元通りになることがあります。
土を足して植え替える
水やりを控えても土の表面がなかなか乾かず、ドロドロになってしまっている場合は植え替えも検討しましょう。
土や根っこが腐っている場合があるので、より水はけの良い土に植え替えてあげることで元気を取り戻すこともあります。
根はとても繊細なので優しく植え替えを行いましょう。
<植え替え方法>
- そっと鉢を傾けて観葉植物を取り出す
- 腐ってしまった部分を優しく手で軽く取り除く
- 一回り大きい鉢に新しい土を足して植え付ける
根っこは見た目ではわからないので、なかなか見極めが難しいですが、手遅れになる前に対処して、日ごろから「水やりは土が乾いたらたっぷりと」を意識するようにしましょう。
まとめ
ここまで観葉植物の水やり頻度についてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは
- 季節に応じて水やりを調整することで枯れるリスクを低くすることができる
- 水やりの基本は「土が乾いたら、たっぷりと」あげてメリハリをつける
- 水やりと合わせて葉水をすることでさらに健康な観葉植物になる
ということです。この3点を覚えておくだけで観葉植物を枯らしてしまう確率をグッと減らすことができます。
最初はついつい気になってこまめにお水をあげたくなってしまいますが、しっかりとメリハリをつけてあげることで健康な株に育ちます。
水やりの頻度に関係なく、日常の中で観葉植物を観察する習慣があると、より観葉植物を育てるのが楽しくなりますので、是非毎日の観察を日課にしてみましょう。
関東圏の花屋で4年間フローリストとして勤務。フラワーアレンジメント、鉢物、観葉植物、胡蝶蘭などの取り扱いを学び、現在は自宅で生け花や観葉植物を楽しむ。要望に応じたお花のご提案と、渡す方へのイメージを大切にしています。趣味はカメラ、読書、お散歩など。好きはお花はカンガルーポーとトルコ桔梗。
花言葉 | 夫婦愛 |
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初心者向き | 初心者にも育てやすい植物です |
日当たり | 日光を好みます。お部屋の中でも明るい場所で管理しましょう。 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 最低5℃程度 |
注意点 | 直射日光は葉焼けの原因になるので、日向に置く場合はレースカーテン越しがベター。寒さに強いわけではないので、冬は寒くなりすぎない場所に置くように注意しましょう。 乾燥するとハダニが湧くこともあるので、霧吹きは細目に。 |
観葉植物の水やり頻度に関するよくある質問
環境や種類によって異なるので決まった頻度はありませんが、季節によって調整するのがオススメです。春と秋は週に1~2回、夏は週に2~3回、冬は月に1回~3回を目安に調整しましょう。
土が完全に乾いた状態のタイミングでたっぷりとあげましょう。土が乾くと白っぽくサラサラするので、お水をあげるサインです。夏は涼しい時間帯に、冬は暖かい日中にお水を与えましょう。
1ヵ月お水をあげられないこともあるかもしれませんが、全くお水をあげないのは少し心配です。環境によっては土が乾きすぎて枯れてしまう原因にもなるので、そのような場合は自動給水機を使うのがおすすめです。
まずは土が完全に乾くまで水やりを控えましょう。土が乾いたら2~3日後にお水をあげて通常の水やりに戻ります。それでも土が乾かない場合は土を足した植え替えも検討しましょう。
関東圏の花屋で4年間フローリストとして勤務。フラワーアレンジメント、鉢物、観葉植物、胡蝶蘭などの取り扱いを学び、現在は自宅で生け花や観葉植物を楽しむ。要望に応じたお花のご提案と、渡す方へのイメージを大切にしています。趣味はカメラ、読書、お散歩など。好きはお花はカンガルーポーとトルコ桔梗。