エアコンに強い観葉植物は?枯らさないための対策と選び方
「観葉植物を育ててみたいけどエアコンの風が気になる」「エアコンが直接当たる場所でも観葉植物は元気に育つの?」と疑問に思ったことはありませんか?
エアコンに強い観葉植物はあるのか、何か対策はあるのかなど気になる点も多いのではないでしょうか。
実はエアコンがある場所でもきちんと対策することによって観葉植物は元気に育てることができます。
そこで今回はエアコンの乾燥に負けない観葉植物や、エアコンの風対策についてご紹介します。
ぜひ最後まで読んでいただき、エアコンの風に負けない元気な観葉植物を育てましょう!
花言葉 | 嬉しい便り、壮大な計画 |
---|---|
初心者向き | 初心者でも大変育てやすい植物です。 |
日当たり | 半日陰の室内でも飼育可 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 最低10℃程度 |
注意点 | 直射日光は葉焼けの原因になるため避ける。 |
関東圏の花屋で4年間フローリストとして勤務。フラワーアレンジメント、鉢物、観葉植物、胡蝶蘭などの取り扱いを学び、現在は自宅で生け花や観葉植物を楽しむ。要望に応じたお花のご提案と、渡す方へのイメージを大切にしています。趣味はカメラ、読書、お散歩など。好きはお花はカンガルーポーとトルコ桔梗。
目次
エアコンがもたらす観葉植物への影響とは
まず、エアコンは観葉植物にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
室温を調整するためにエアコンを使うご家庭がほとんどだと思いますが、エアコンを使っている部屋に観賞植物を置くことは特に問題ありません。
しかし、観葉植物にエアコンの風が直接あたってしまうのは好ましくありません。
適度な風は成長にもよい傾向がありますが、風が直接あたると様々な弊害が出てきてしまいます。
主に3つの影響があるので詳しくご紹介していきます。
葉が乾燥してしまう
一番の影響は、エアコンの風が直接あたると葉が乾燥してしまうことです。
表面の葉っぱが乾いてしまうだけでなく、観賞植物が自分を守るための保水力が低下してしまうので、枯れる原因にも繋がります。
乾燥に強い観賞植物もありますが、特に冬は乾燥しやすくなるので対策が必要です。
虫がつきやすくなる
葉が乾燥すると、害虫がつきやすくなるという弊害もでてきます。とくに寄生しやすいのはハダニやカイガラムシです。
ハダニは乾燥した場所を好み、葉の裏にくっつき養分を吸い取りながら増殖します。
1mm以下の小さい虫なので目視で確認しにくく、1度つくと完全に取り去るまで手間がかかるのでとても厄介です。
虫の数が少ない場合はセロテープなどで排除できますが、完全に排除するにはホームセンターで販売されている薬剤を使っての除去が必要です。
急な温度変化がストレスになってしまう
エアコンを起動させたときの急な温度変化も観賞植物のストレスに繋がります。
温風や冷風が急に観賞植物に当たると、温度変化により植物の植物本来の働きが乱れ、調子を崩してしまいます。
水をあげても吸い上げられず、葉や茎の色つやが悪くなってしまいます。
観葉植物の適切な温度は15~25℃と言われていますので、その前後の室温に保てる環境がベストです。
エアコンに強い観葉植物を選ぶときの2つのポイント
では、エアコンに強い観葉植物を選ぶときはどんなことに気を付けたら良いのでしょうか。選ぶときのポイントは大きく2つあります。
1つめは観賞植物の大敵である乾燥に強いものを選ぶこと、2つめは幹の太い観賞植物を選ぶことです。エアコンに強い植物を選ぶことができれば、お手入れ次第で元気に長く楽しむことができます。
ポイント1:乾燥に強い植物を選ぶ
エアコンのある部屋は乾燥しやすく、土が乾くのが早くなりやすい環境なので乾燥に強い植物を選びましょう。
観賞植物の中には、メキシコやアフリカなどの乾燥地帯出身の乾燥に強い植物があるので、出身地をみて選ぶのも一つの方法です。
乾燥の強い観葉植物を選べば、万が一お水をあげるのが遅れてしまっても、枯れにくく、多少の乾燥であれば耐えられるので安心です。
ポイント2:幹が太い植物を選ぶ
観葉植物を選ぶときには幹がどっしりと太く、ぐらぐらせずに根を張っている観賞植物を選びましょう。
幹の太い観賞植物はストレス耐性が高い傾向にあるので、環境の変化にも順応できる性質があります。
しかし、耐乾性があり幹が太い植物でもエアコンに長時間さらされ、お手入れを怠ってしまえば元気がなくなってしまいます。丈夫な観葉植物でも適度に様子をみてあげることが大切です。
エアコンの風にも負けない乾燥に強い観葉植物6選
今回はエアコンの風にも負けない「乾燥の強さ」や「害虫のつきにくさ」「ストレス耐性が強い」の条件を中心にピックアップした6つの観賞植物をご紹介していきます。
どうしてもエアコンにあたってしまう環境や、乾燥しやすい場所では今回ご紹介する観葉植物がおすすめです。
モンステラ
花言葉 | 嬉しい便り、壮大な計画 |
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初心者向き | 初心者でも大変育てやすい植物です。 |
日当たり | 半日陰の室内でも飼育可 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 最低10℃程度 |
注意点 | 直射日光は葉焼けの原因になるため避ける。 |
南国風の大きな葉がインテリアグリーンとして人気のモンステラ。
余分に吸い上げて余った水分を葉っぱから出るようになっているため、水分コントロールに優れ乾燥にも強い観葉植物です。
葉っぱがとても大きいので葉水もしやすく、お手入れをすれば葉がぴかぴかと輝くのでインテリアにもオススメです。耐陰性はありますが、日光を好むため室内のカーテン越しの日向に置くのがよいでしょう。
パキラ
花言葉 | 快活 勝利 |
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初心者向き | 初心者にも大変育てやすい植物です。 |
日当たり | 直射日光に弱いので注意 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 最低5℃程度は下回らないように。 |
注意点 | あまりに寒いところに置くと、葉っぱが落ちたり茶色になります。冬は室内管理がおすすめです。 |
パキラは耐陰性、耐寒性、乾燥に強いなどの性質をもち、丈夫な観葉植物なので初心者の方にも人気の高い観葉植物です。
病害虫に強い性質もあるため、葉が乾燥しやすい環境でも虫がつきにくい性質があるので安心です。
耐陰性があるので室内でも丈夫に育ちますが、元気に成長させるには日当たりの良い明るい場所に置きましょう。日にしっかり当てれば幹が太く健康に育ちます。
ユッカ
花言葉 | 偉大 |
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耐乾性 | 強い |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 普通 |
水やり頻度 | 乾燥気味に育て、土の表面が乾いたらたっぷりと。 |
ユッカは特に乾燥や寒さに強く、とても育てやすい観葉植物です。まっすぐ伸びた幹と葉っぱが特徴的で、ストレス耐性も高い植物です。
メキシコの乾燥地帯出身なので「2週間ほどお水をあげなくても育つ」と言われるほど生命力が高いのも魅力です。
サンスベリアと同じく、まっすぐ伸びた幹と葉っぱが特徴的でエアコンの風の影響も受けにくい特徴もあります。
サンスベリア
花言葉 | 永久、不滅 |
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初心者向き | 初心者でも大変育てやすい植物です |
日当たり | 直射日光にも、日陰にも強い植物です |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | やや弱い(10℃程度) |
注意点 | 水やりが少なく済むため、本当に水やりを忘れないように |
サンスベリアはアフリカの乾燥地帯が原産地。乾燥気味にした方がよく育つので、水やりの手間が少なく育てやすい観葉植物です。
高い空気清浄効果がありマイナスイオンの放出量も多く、エアコンを適度に使えばさらに効果的にお部屋の空気が浄化されるので、一石二鳥で嬉しい観葉植物です。
葉っぱは直線状に縦に伸びるので、葉の面積が少なくお手入れも簡単です。寒さには弱い植物ですので、冬場は10℃以上を保てる環境に置きましょう。
サボテン
花言葉 | 枯れない愛 |
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耐乾性 | 強い |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 強い |
水やり頻度 | 乾燥気味に育て、土の表面が乾いたらたっぷりと。
冬はほぼ断水し、月に1回様子をみる。 |
砂漠などの乾燥した地域に自生するサボテンは茎の内部に水分を蓄えられる機能をもっているので、乾燥した場所でも枯れにくい植物です。
どんな場所でも適応し、力強く根付く姿から「枯れない愛」「偉大さ」「あたたかい心」などの素敵な花言葉があります。
個性的で力強さを感じさせてくれるサボテンは葉っぱもないので、葉水の必要がないのも嬉しいポイントです。
ガジュマル
花言葉 | 永遠の幸せ、すこやか |
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初心者向き | 初心者でも育てやすい植物です。 |
日当たり | 室内管理も可能ですが、日光を好みます。できるだけ明るい場所で管理しましょう。 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 最低5℃を下回らないように |
注意点 | 葉っぱが多く、新陳代謝でポロポロと落ちるため、お手入れをこまめに行いましょう。 |
たくましい幹をしているユニークな観葉植物でとても人気のガジュマル。生命力のとても強い植物でも知られ、その逞しい幹や根には水分をため込む力があります。
葉っぱがコンパクトなのでエアコンの風の影響を受けにくく、乾燥にも強いのが特徴です。耐乾性はありますが、適度に湿度があるほうが元気に育つので、定期的に葉水をするのがオススメです。
エアコンがある部屋に植物を置く場合の注意点
エアコンがある部屋に植物を置く場合は、ちょっとしたポイントを意識するだけでグッと観葉植物を枯れにくい環境を作ることができます。
エアコンの風が直接当たらない場所に配置する
エアコンのある部屋に観葉植物を置くこと事態は問題ありませんが、エアコンの風が直接長時間あたることで観葉植物のストレスに繋がります。
まずは、エアコンの風が直接当たらない場所に置きましょう。
エアコンの風は苦手ですが、自然な風は観葉植物の成長を助けてくれるので、できれば風通しのよい場所がおすすめです。
冬場は室内の湿度も意識する(乾燥しすぎないように配慮する)
冬場の暖房は湿度も下がり、乾燥しやすくなるので注意が必要です。暖房をつけるときは加湿器を一緒に稼働させるのがよいでしょう。
また、冬の夜は室内もぐっと冷えるので、温度変化によって観葉植物にストレスがかかることも。寝るときは暖かい寝室に置いてあげるか、暖房を切るようでしたら、タオルなどで鉢を覆いなるべく温度変化の少ない環境を作りましょう。
どうしてもエアコンが観葉植物に当たってしまうときの対策
間取りや観葉植物の大きさの関係で簡単に観葉植物を動かせない場合もあると思います。
そんなときはエアコンの設定を変更したり、風よけを付けることでなるべく観葉植物の負担を減らすようにしましょう。
また、エアコンの風が直接あたってしまう場合でも、こまめに葉水をすることによって乾燥や害虫を防ぐことができるので観葉植物にとって欠かせないお手入れのひとつです。
エアコンの設定を変える
エアコンの設定は直接風があたらない角度に設定すると植物にもストレスがかかりません。
間取りの関係でどうしても直接風があたってしまう場合は、風速は微弱に調整しましょう。
葉っぱが揺れないくらいの風速1.0~2.0m/sほどであれば、植物にとってもストレスにならず、成長をたすけてくれる効果もあります。
週1回程度は窓辺やベランダに移し、日光浴のついでに自然の風にも当たらせてあげるとよいでしょう。
定期的な葉水をして保湿する
葉水とは霧吹きなどで観葉植物の葉っぱに水分を与えることです。
観葉植物の水やりの頻度は毎日ではなく、基本的に土が乾いてからたっぷりあげますが、葉水は毎朝1回してあげてもよいくらい大切なケアです。
葉水の効果は乾燥を防ぐだけでなく、防虫効果や生長を促進させる効果もあります。定期的な葉水は、乾燥・防虫・汚れ対策など、メリットがたくさんあるのでお世話する際の欠かせない作業のひとつです。
もし定期的な葉水が難しいようでしたら、室内に加湿器を置き、湿度50~60%に保つようにしましょう。
風よけをつける
風よけをつけることで、観葉植物に直接風があたるのを防ぐことができます。また部屋の温度のムラを解消する効果もあるので急な温度変化で観葉植物にかかるストレスを減らす効果も。
一般的には家電量販店などで購入することができますので、家にあるエアコンのサイズをみて購入しましょう。
最近では女性でも簡単に取り外しができたり、設置しやすいものも増えています。
まとめ
ここまでエアコンに強い観葉植物についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは
- エアコンがある場所でも観賞植物は元気に育つことができる
- エアコンが直接あたり乾燥しやすい場合は対策することで枯れにくい環境をつくることができる
- エアコンに強い観葉植物を選べばさらに安心して育てられる
ということです。
エアコンに強い観葉植物を選び、うまくエアコンを使えば観葉植物も元気に育ってくれるでしょう。
ぜひご紹介した内容をおさえ、観葉植物もわたしたちもお互いに気持ちのいい環境を作り、快適なグリーンライフを送りましょう。
花言葉 | 嬉しい便り、壮大な計画 |
---|---|
初心者向き | 初心者でも大変育てやすい植物です。 |
日当たり | 半日陰の室内でも飼育可 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 最低10℃程度 |
注意点 | 直射日光は葉焼けの原因になるため避ける。 |
エアコンによる観葉植物への影響に関する質問
乾燥に強いと言われている観葉植物、幹が太くしっかりとしている観葉植物を選びましょう。乾燥やストレスに強く、枯らしてしまうことを軽減することができます。
エアコンの設定を変えたり、風よけを設置したりと工夫をして直接風があたるのを少しでも防ぎましょう。特に定期的に葉水を行うことで乾燥を防ぐことができるのでオススメです。
エアコンの風が直接当たらなければつけっぱなしでも比較的問題ありません。しかし、エアコンをつけたままにすると湿度が下がりやすくなるため一緒に加湿器をつけて、湿度を保つとよいでしょう。
観葉植物の適切な温度は15~25℃と言われています。温度は15~25℃前後に設定し、風速は観葉植物の生長を促す微弱がおすすめです。
観葉植物に適した湿度は50~60%と言われています。冬は特に乾燥しやすいので、加湿器の使用や葉水を行い乾燥を防ぎましょう。
関東圏の花屋で4年間フローリストとして勤務。フラワーアレンジメント、鉢物、観葉植物、胡蝶蘭などの取り扱いを学び、現在は自宅で生け花や観葉植物を楽しむ。要望に応じたお花のご提案と、渡す方へのイメージを大切にしています。趣味はカメラ、読書、お散歩など。好きはお花はカンガルーポーとトルコ桔梗。